今回は「大義名分」という言葉について解説します!
「大義名分」とは、その行為が正当であることの根拠という意味の言葉です。

「部署を異動する大義名分が立つ」みたいに使うよ!
もともとは「人または巨民として守るべき節義や分限」という儒教の考え方でした。
この記事では「大義名分」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
大義名分とは?意味は「行動のよりどころとなる道理」
「大義名分」の意味=行動のよりどころとなる道理
大義名分とはその行為が正当であることの根拠という意味の言葉です。
人として守るべき道義という意味の「大義」と、ことを行うにあたっての表向きの理由という言葉の「名分」を持つ四字熟語です。
この表現には「建前」とニュアンスを含めていることが多いです。
「裏に他の理由がある」と使い方によっては良い印象を与えない場合もありますので注意が必要です。
また、固い表現としての別の意味があり、人として、また臣として守るべき道義と節度という意味も持ちます。
「大義」という言葉が国家・君主への忠義という意味も含んでいるからです。



社会的に正しい行動をしている根拠ってことなんだね!
大義名分の発祥や元ネタは「儒教の考え方」
「大義名分」の元ネタ、発祥=儒教の考え方
儒教において、「社会の秩序を維持するためには道徳的行為である大義を正当化する名分が必要である」、という考え方がたびたび記録されています。
江戸時代にて儒教から派生した朱子学が普及するとともに、秩序を教えるという中で『靖献遺言(せいけんいげん)』という書物にて「大義」や「名分」の重要性を説きました。
その後、幕末の開国での日本人としての自覚や明治時代の天皇への忠義が、「大義名分」という熟語で表現されるようになりました。
ここで「人として、また臣として守るべき道義と節度」という意味となりました。
これが現代では、忠義という部分は薄れ、「行為が正当である根拠」という部分が残り、少し別の意味合いとなったようです。



昔の日本では国家に対する忠義という意味合いが強かったんだね。
大義名分の使い方・例文
「大義名分」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①



なんで彼女と別れるんだい?



なんか・・・・彼女との関係にはもう大義名分がないんだよ。
お互いのために別れるべきだと思ったんだ。
使用例②



新しいプロジェクトに参加することになったんだ。
でも、今のプロジェクトから離れるのは心苦しいな。



でも、あなたが新しいプロジェクトで力を発揮できるなら、それが大義名分ですよ。組織全体のためにもなるし、応援してます。
使用例③



なぜその法案を支持するのですか?



この法案は国の発展にとって不可欠であり、市民の福祉向上が大義名分と考えています。
大義名分の類義語や対義語
大義名分の類義語と対義語についても見ていきましょう!
大義名分の類義語
大義名分の類義語としては下記のものがあります。
口実



なんで昨日上司からの残業断られたの?



口実をつけるとすれば、用事があったってことになりますかね。
建前



新しいプロジェクトの進捗はどう答えるんだい?



建前としては順調に進んでいることにしておきますが、課題もまだまだあります。
大義名分の対義語
大義名分の対義語はありません。